腹式呼吸は、健康に携わる様々な場面で推奨されるほどメリットの多い呼吸法です。その理由は、腹式呼吸をすることで自然と深い呼吸ができることにあります。深い呼吸がカラダにいいと耳にすることも多いですが、具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか。

高いリラックス効果が期待できる
腹式呼吸には、高いリラックス効果が期待できます。深くゆっくりと呼吸ができるので、自律神経のうち副交感神経が優位になるためです。普段は浅い「胸式呼吸」になっている人も、寝ているときは自然と腹式呼吸になっているのだとか。これは、睡眠中は副交感神経が優位になるので、自然とリラックス状態になっているためだと考えられます。
また、深い呼吸には「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌を促す役割も。腹式呼吸はリラックスを促し、ストレスを軽減し、穏やかな気持ちへと導いてくれます。

むくみや冷えの改善
腹式呼吸の大きなメリットとして、「血流がよくなる」ことが挙げられます。血流がよくなることで、むくみや冷え性などの不調の改善も期待できます。
また、血流がよくなると基礎代謝アップの効果も。基礎代謝が上がると痩せやすくなるので、ダイエットのサポートにもつながります。相乗効果として、疲れにくくなったり、集中力が高まったりする効果も期待できるでしょう。

お通じ改善やデトックス効果も期待
腹式呼吸には、内臓のマッサージ効果も期待できます。腹式呼吸でお腹が膨らむのは、息を吸い空気がカラダに入ると横隔膜が収縮し、胸郭(胸を覆う肋骨の内側の空間)が上下に広がるため。すると内圧がかかり肺に空気が入ります。
これが、腹式呼吸のメカニズム。横隔膜が伸び縮みすることで内臓に圧がかかり、マッサージ効果が得られるのです。腹式呼吸により内臓に適度な刺激が伝わり、便秘の改善やデトックスなどの効果もあると言われています。

インナーマッスルが鍛えられる
インナーマッスルが鍛えられることも腹式呼吸のメリットと言えます。腹式呼吸のときに動く横隔膜は筋肉です。胸の肋間筋と同じく、呼吸にまつわる筋肉なので「呼吸筋」とも呼ばれているインナーマッスルです。呼吸をすることで体幹が鍛えられるなんて嬉しいですね!体幹が育まれると、カラダの軸が安定したり、疲れにくくなったりするでしょう。効率的なダイエット法とも言えそうです。