睡眠時無呼吸症候群の治療法は、その原因や症状の重症度に応じて異なります。主な治療法は以下の通りです。

 

1.CPAP療法(Continuous Positive Airway Pressure: これは最も一般的な治療法で、患者の上気道に正圧の空気を送り込むことで通気路を開いて呼吸を安定化させる方法です。CPAPマシンと呼ばれる装置を使用し、睡眠中に正しい通気を維持します。

 

2.BiPAP療法(Bilevel Positive Airway Pressure: CPAPよりも高い圧力で吸気と呼気を調整する療法で、一部の患者に適しています。

 

3.APAP療法(Automatic Positive Airway Pressure: 睡眠中の上気道の状態に合わせて圧力を調整する治療法です。CPAPの一種であり、より快適な治療を目指します。

 

4.口腔補綴療法: 特に閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の場合、口腔補綴師によって作られる装置を使用して上気道を開放する方法です。

 

5.生活改善策: 体重の管理、アルコールの適切な摂取制限、寝る前の大食いや喉の筋肉の緊張を緩和するための運動などが含まれます。

 

6.手術: 重症な場合や他の治療法が効果的でない場合に、上気道の形状を改善する手術が検討されることがあります。手術は最終手段として考えられます。

 

治療法は個々の状態に合わせて選択されるべきであり、医師の指導を受けながら適切な方法を選ぶことが重要です。未治療のまま放置すると、心血管疾患や高血圧、糖尿病などの合併症のリスクが増加することがあります。